”ソフトウエアの意図”した通りにハードウエアは動かない
走行中のロボットのモータドライバに0%を指示しても”速度0m/s”にはなりません。
実際には、完全な静止状態まで0.1秒程度の時間のズレが発生します。
時間のズレはロボットの重さやギヤ比によって異なります。
この時間のズレを少なくするには、加速・減速の性能が良い”高いギヤ比”のギャードモータを選択する事が効果的です(以下でギヤ比80:1を提案)。
ロボカップジュニア サッカーライトウエイトのモータにいて - 隠居エンジニアのものづくり
この他にも機構の摩擦ロスや”ガタ”なども制御性を悪くする要因となります。
駆動部の片持ち
工作用部品の標準は、以下の様にギヤードモータとタイヤを”ねじ固定”するタイプです。
この固定方法を”片持ち”と言って、機構設計的には合理性がなければ避けたい固定方法です。
片持ちの場合、ギャードモータのシャフトがロボットの重さを支える事になります。
〇ギャードモータのシャフトと軸受けの摩擦力が大きくなる
〇ギャードモータのシャフトがしなって変形によるパワーロスが発生する
〇シャフト・ハブ(接続部)にストレスが溜まり破損する
などの不具合が発生する可能性があります。
両端支持
タイヤを両方から支える固定方法の場合、ロボットの重さを半分ずつ分担して支える事ができます。
ベアリングを用いて支えれば駆動部の摩擦ロスを大幅に軽減し、”しなり”や”遊び”が小さくなる事でソフトウエアの制御をよりダイレクトに反映することができます。
出前授業にて両支持用ホイールの構造に関する質問がありましたので公開致します。