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マインドストームEV3の後継機? その1 (仕様編)

マインドストームEV3

エデュケーションキットの定番”レゴマインドストームEV3の生産が2021年6月30日に終了しました。

レゴマインドストームEV3基本セット”は値段相応(税込み7万円弱)の高性能です。

付属のギヤードモータは回転数が低い領域でも充分なトルク得られる回転速度制御仕様で、簡単に4輪駆動や履帯型のロボットの製作ができます。

ハードとソフトの切り分けが困難な初心者には、確実に動作するハードを準備することは必須であり、ロボットに興味を持って貰う最初の一歩だと考えます。

その意味では、非常に洗練されたキットだったと思います。

後継機

マインドストームの系譜は途絶えたようです。

SPIKEプライムを後継機とするようですが、駆動用に2個付属するギヤードモータのスペックは停動トルク:1,835gf-cm 停動電流:800mA +/-15%とあります。

私がロボット作りに愛用しているPololu 200:1 プラスチックギヤードモータの停動トルクは7,203gf-cm 停動電流は800mAです。

同じ停動電流でトルクが4倍違います。

パワーや効率より小型化に特化して設計されているのだと想像します。

コンパクトなのでデスクトップに展開できる大きさのコースでライントレースのカット&トライができるなど、コンセプトは素晴らしいのですが、25度の傾斜路やバンプなど障害物をクリアするRCJラインには、やや不向きに思えます。

(ちなみにギヤードモータの価格は税込み¥7,645:¥913と8.4倍です。)

この様な状況の中、”EV3の代わりになるエデュケーションキットを作れないか”と言う相談を受けました。

価格は2万円程度なら嬉しいとの事ですが、”SPIKE プライム 基本セット 税込 61,050円”からは結構遠いので、仕様の絞り込みが必要です。

マインドストームの良い所は4輪駆動や履帯型などビジュアル的・メカ的に楽しい&確実な動作によりソフト的にも楽しい事でしょう。

仕様としては

〇履帯型でビジュアル的・メカ的に楽しい

〇駆動部の確実な動作(制御性が良く、履帯脱落が生じない構造)

革新的エデュケーションプログラミングソフトC-StyleC-Styleについては↓)

ロボット教室 0回目  - 隠居エンジニアのものづくり (hatenablog.com)

〇ブロックの様な組み換え機能は省く

(とは言え一応、足回りのユニットはネジ4本(片側2本)で交換できる構造です)

 

と言う事で、ロボット入門の敷居を下げる目的で開発されたダイセン電子工業さんの "α-Xplorer" (税込み8,800円)にメカ的に楽しい履帯ユニットを付ける事で、ライントレースを学習できる講習用ロボットを提案したいと思います。