スーパースロー
TV放送規格に合わせて作られたビデオカメラは1秒間に約30個の画像を取り込みます。
例えば10倍スロー再生は10秒間に30個の画像を切り替えながら再生します。
つまり1秒間に3枚の画像ですのでコマ送り風になってしまします。
そこで予め1秒間に120個の画像を取り込んだりして、滑らかなスロー再生を実現する機能がスーパースローです。
1秒間の取り込み画像数をフレームレートと呼ぶのでハイフレームレート(HFR)と呼称するメーカーもあります。
高速度カメラ
子供の頃みた科学番組でシャボン玉が割れる瞬間とかを捉えるハイテク機器として登場した”高速度カメラ(光学式)”は憧れでした。
イメージセンサが高性能化した現在、前出のスーパースロー機能がスマホ(一部機種)でも体験できる状態です。
ロボットを評価する為のスパースロー欲しい機能
〇エンドトリガー
ボタンを押した瞬間から2秒(撮影時間)前までの動画が記録できる機能で、時々症状などいつ発生するか分からない現象を捉えらえるには必須です。
〇2秒以上の撮影時間
この撮影時間が長いと前出のエンドトリガーが生きてきます。
〇480fps以上の撮影フレームレート
ドリブラーがボールをローター表面に吸い付ける様子を観測する場合などは480fpsは欲しいですね。
レスキューラインのライントレースの様子を観測するには120fpsあれば充分です。
愛用カメラと評価方法
ソニー DSC-RX100M4を使っています。
このカメラではスーパースロー撮影をHFR撮影と呼称しています。
中古価格で4万円程度(2021/10現在、DSC-RX100M5も同程度)です。
DSC-RX100M1、DSC-RX100M2、DSC-RX100M3にはHFRの機能がありませんので御注意下さい。
編集ソフトはVEGAS Pro18を使っています。
これでエンドトリガーにて4秒間の960fpsHFR撮影ができます。
撮影動画に編集ソフトにてタイムコードを入れます。
絶対フレーム設定にてタイムコードを入れたら以下設定にてレンダリングします。
この設定を使えば記録されたフレームレートはmsとして扱えますので便利です。
プログラムによるLED点灯・消灯は1ms以下の処理なので、処理の切り替えに合わせて反転させるとデバッグや現象の観測に威力を発揮します。
この動画はローター反転シュート(当ブログでの呼称については以下御参照下さい)
ドリブラーによるシュートについて - 隠居エンジニアのものづくり (hatenablog.com)
の制御をチューニングする為に撮影したものです。
LED点灯瞬間から始まっており、全速前進・ローターの減速、150msでLDE消灯・ローターの反転全速、250msでLED点灯・電磁ブレーキ、反動で後輪が持ち上がって完全静止が400msと言う感じです。
ローター反転から100ms後の停止とローターからボールが離れるタイミングは同時なので、もう少し長めに調整しました。
パルスボールが半回転する時間から5.7km/hの初速でシュートしている事も分かります。