隠居エンジニアのものづくり

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計測器の精度

計測器には必ず測定誤差があります。

レギュレーションに関わる測定値はこの誤差を考慮に入れておく必要があります。

例題としてロボットの重量が1100g以下のレギュレーションを考えます。

先ず事前にクッキングスケールを用いて1100g以下を目指すのですが、お使いのクッキングスケールの精度をご存じでしょうか?

デジタルクッキングスケールの計量精度が ”750gを超え3000gまで:±3g” だとすると真値の1100gを載せた時に計測結果が1097gになる可能性があります。

もちろん計量精度以内の指示値ですのでクッキングスケールは不良品ではありません。

 

さて、ここからが問題です。

ノード大会やブロック大会で車検を受けることになるのですが、潤沢な資金があって電子天秤(水準器が付いていて重力加速度が垂直になる様に足の長さを調整していたら電子天秤と思ってください)を使っているノードやブロックは無いと思います。

殆ど3kgまで測れるデジタルクッキングスケールではないでしょうか?

 

では、この大会で使用するデジタルクッキングスケールの計量精度が ”750gを超え3000gまで:±3g” だとして、真値の1100gを載せた時に計測結果が1103gになるとします(これも不良品ではありません)。

 

この場合に家で測って何とか1100gになったと安心して大会に行くと1106gで不合格になります。

ロボットの製作の際は、標準的な計測器の計量精度を想定しておく事をお勧めします。

750gを超え3000gまでのレギュレーションなら"規定値 - 6g"を狙らって置くと安心できると思います。

御参考まで。

最後に

〇大会で使用する計測器が絶対基準です。

誤差の話でゴネても無駄ですよ。

世界大会2008年蘇州の時はレスキューチャレンジの220mm筒(当時はレスキューも220mm規定がありました)の直径が250mmあったのですが、”この大会の物が正しい”とレスキューチェアに突っぱねられました。

 

〇例題の逆のシチュエーションも当然あります。

この記事を見て”膨大な労力を費やして軽量化したのに無駄だった”と言う苦情は受け付けませんので、自己判断でお願いします。