隠居エンジニアのものづくり

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バッテリーの選び方 その2(放電特性の影響検証編)

はじめに

レスキュー・オンステージ共に殆どのチームがNi-MHを使用しています。

Ni-MHは、以下の様に非常にフラットな放電特性をしていて、自立制御ロボットに適しています。

乾電池・ニッケル水素放電特性

御覧の通りNi-MHは初期に電圧が下がって以降は放電に伴う電圧低下は殆どありません。

乾電池を使用している方は単3型のNi-MHに変えるだけでも再現性が向上するのでお勧めです。

 

Li-Fe(前回記事にて解説済み)・Ni-MH共に放電に伴う電圧降下の影響は限定的ですので、Li-Poの放電特性の影響について検証します。

解説はLi-Po使用チームが多い、サッカーにフォーカスします。

 

バッテリー電圧とモーターパワーの関係

モーターは電圧に比例して回転数が変化します。

同じようにトルクも電圧に比例して変化します。

しかしながら、肝心のパワーは2乗則になります。

以下はLi-Po(2セル 公称電圧7.4V)を使用した場合のマブチモーターRS-280SA-2485の特性シミュレーション結果です。

Li-Po + RS-280SAシミュレーション結果(左:満充電電圧8.4V 右:残量量20%時6.72V)

試合開始時のモーターパワーを100%とすると、終盤は8.5(W)÷13.3(W)≒64%になります。

放電特性によるモーターパワーへの影響度合い

制御への影響

遠心力シュートはボールを離すタイミングが非常に大切(シビア)です。

ドリブラーによるシュートについて - 隠居エンジニアのものづくり (hatenablog.com)

ジャイロセンサを用いて角度推定してボールを離すタイミングを計っているチームが多いと思います。

但し、”角速度にて制御しているのでバッテリーの電圧変動の影響は受けない”は間違いです。

レスキューラインの緑マーカーUターンやレスキューメイズの行き止まり時のUターンの様にターンに2~3秒かかる場合は電圧変動の影響を受けないと言えますが、遠心力シュートのタイミングの様に0.2秒程度の場合は、センサ読み取り間隔(時間)が影響します。

遠心力シュート(蹴り出しタイミングにてLED点灯)

実際に振り向きざまにシュートする”遠心力シュート”のボールを離すタイミングを計測した結果、240msでした。

これを基に検証します。

シュートコースが狙いの角度になったタイミングが240msの時だとすると、220msにてキックせず、240msにてキックする為の閾値は1150(ジャイロセンサ値の積算値)となります。

満充電電圧8.4Vのモーターパワーにて生じたジャイロセンサ値を100、残量量20%時6.72V(満充電電圧×0.8)を64とした場合

Li-Poの放電特性による影響

6.72Vの場合、90°になるタイミングは375msですが、ジャイロセンサ制御では86.4°:360msになってしまいます。

更に閾値1150にジャイロセンサ値が近しいので360msと380msにてバラツキが発生します。

 

 

出典:

Panasonic なぜニッケル水素電池は1.2ボルトで機器に使用できるのですか?
https://jpn.faq.panasonic.com/euf/assets/images/panasonic/answer_images/energy/charge/18419.png

 

・MABUCHI MOTOR製品検索RC-280SA-2485 

https://product.mabuchi-motor.co.jp/detail.html?id=86