隠居エンジニアのものづくり

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レーザー加工を前提にした設計例その2

アクリル板

黒色アクリル板は半導体レーザーでもCO2レーザーでも加工性の良い材料です。

キャスト材を用いて、応力集中に注意(角を作らない)を払って設計すれば、強くて軽いロボットを製作できます。

 

接着面積の確保&組立精度向上

アクリル板同士を溶剤接着すると一体化した様に強固な構造物になります。

この特性を利用しない手はありません。

接着時に位置ずれを起こさない様に、予めスナップフィットプラモデルの様に(はめあい)部分を設計しておきます。

嵌め合い部分を沢山作ると接着面積が増えると共に、接着面が直交する事で接着面剥離が起きやすい方向性を軽減できます。

嵌め合い設計例

組立例

 

剛性向上

H形鋼(マンションなどの建築現場で見た事あると思います)と言う”鉄骨構造建築物”で定番の材料があります。
H型鋼が多用されるのは、少ない材料(軽量)で高い強度があるからです。
この他にもT型鋼、山型(L字)鋼などがありますが、何れも平板を垂直に組み合わせる事でどの方向(断面に対して)からの強度も高く、軽量に仕上げる工夫と言えます。

この平板を垂直に組み合わせる手法を応用すれば、レーザー加工前提のロボット製作に高強度・軽量を付加することができます。

嵌め合い設計例

組立例

これは厚み3mmのアクリル板による例ですが、中央のベアリング穴部分を押した時の変形量が同じになる平板の厚みは5mm(Fusion360静荷重シミュレーション結果)となります。

複数の厚みの材料を揃えて置くのもコスト高ですし、厚みが設計上のボトルネックになる場面もありますので、T型構造で強度を得る手法は有効だと思います。

T型構造による強度向上例

触って頂くと剛性感が伝わるのですが、オンラインの限界ですね、おやじ参加できるオープン大会に出場する機会があれば持っていく予定です。