ロボットの最適な大きさは?
大きさは、機械設計の際に序盤で決める必要がある要件の一つです。
大きい・小さいなどの相対する要件には必ずトレードオフの関係があります。
考え方としては、両極端をイメージして間のメリットの多い所や、致命的なデメリットを避けられる所を探す作業を行います。
ここでもルールを理解する事が重要です。
小さい事のメリット・デメリット
色々なライントレース・迷路競技があります。
歴史のある競技会には収束した勝利の方程式(主流)があります。
私も一度参加した事がある”ロボトレース競技”では規定寸法より、かなり小さなロボットが主流です。
小さなロボットから見れば、急カーブも緩やかなカーブに見えるから制御が容易になるとか、小型化で軽くなる事で横Gの影響が小さくなるとかがメリットでしょうか?
この様にラインの直角コーナーも小さなロボットならちょっとしたカーブにランクダウンします。
でも、ラインは10mmバンプを乗り越える必要があります。
バンプを乗り越えるにはロボットは大きい方が有利です。
大きい事のメリット・デメリット
では何処まで大きなロボットが作れるか?
ルールにタイルのデザインが示されています。
以下のタイルは2Fを支える柱と組み合わさると難易度が上がります。
これらのタイルと柱が合わさると大きなロボットは詰まってしまう危険性があります。
200mm×200mmのロボットでも後輪を擦りながら何とかすり抜ける感じです。
私のロボット160mm×190mmでは以下の様になりました。
タイルでアリーナを作っていないので黄色テープで300mmの囲いを示して、柱の代わりに単三電池を立てました。
左後輪が柱(単三電池)に接近する事が分かります。
大きく作ればロボットから見たバンプは小さく見えて楽に乗り越えられますが、進行停止の危険性と隣り合わせです。
メイズは最大3面を300mm間隔の壁に囲まれるのでサイズに関してはラインよりシビアです。
20mmの段差を乗り越える必要があるので、サイズを大きくせずに悪路走行性を向上させる工夫が必要になります。
適正サイズはこの記事をヒントに皆さんで答えを出してください。
出典:2022_RescueLine_Rules_draft01.pdf