ギヤ同士の距離
"FM GEARS"の"Pitch Diameter"が丁度重なる様に配置するればギヤボックスを自作することができます。
("FM GEARS"での平ギヤの作り方は色々webにあるので検索して下さい)
この"Pitch Diameter"はモジュール×歯数で求める事ができます。
例えばモジュール1・歯数20のギヤを駆動して歯数60のギヤにて3:1のギヤボックスを作るとします。
この様に各々の"Pitch Diameter"の半分( (20/2)+(60/2)=40 )を足し合わせればOKです。
”フリーCADが自動で描いてくれる歯車をレーザーで切り出した物”と”歯車専業メーカーさんの製品”を比較するのは大変失礼なのですが、小原歯車工業さんや協育歯車さんで購入した歯車の滑らかさには及びません。
でも、少しでも良くしたいですよね。
自作歯車の滑らかさが足らない原因
左がレーザー加工機で切り出したギヤです 細かいギザギザが見えます。
右が今回紹介する方法によって、ギザギザを軽減して滑らかさを付加し、ギヤの摩擦ロスを軽減(効率Up)した物です。
治具の製作
レーザー加工の気に入っているところは加工時間が短い為に、治具を製作する事が億劫にならない事です。
と言う事でサクッと治具を作ります。
治具設計は実際にギヤを配列するプレートを別名で保存してギヤ間隔を0.1mm(モジュール1の場合)短くするだけです。
私は下図の様に材料節約の為、ギヤ配列を行う部分以外の不要部をカットしています(灰色が部品、緑色が治具)。
この治具プレートに実際と同じようにギヤを組み付けてモータで回します。
この時に”タミヤコンパウンド(粗目)”を塗布して歯と歯の擦り合わせを行います。
タミヤコンパウンド(粗目)を使う理由は仕上がりが綺麗でプラスチックに優しく、水洗いで簡単に落ちるからです。
この動画は”TTプラスチックギヤ120:1”を3Vで回しています。
時計回り30分、反時計回り30分でギザギザは取れました。
余り長い時間行うとギヤが痩せるので様子を見ながら時間を増やすようにして下さい。
私はキッチンタイマーで時間管理しています。
治具から取り出したギヤのコンパウンドを綺麗に洗い流して乾かした後、実際の部品に組み付けます。
組み付ける時にはギヤの配列を治具と同じにして下さい。
以下の写真はRCJ日本リーグ(ビギナー)仕様の駆動部ですが、左から歯数13、25、14、14、14、25となっており、歯数14にはマジックで番号を振って間違わない様にしています。
この様に滑らかに回転するようになります。