電子工作をしていて、欲しいと思う定番測定器の一つですね。
仕事で使うのでしたら電圧や時間が正確に観測できる必要がありますが、個人の電子工作の場合は波形観測ができれば満足できる場合も多いです。
使用頻度が低いとか機能の一部しか使っていないと言う状況に陥りやすい測定器でもあります。
そもそも確認したい事はオシロスコープが適切?と言うこともあります。
簡易オシロスコープ
Arduino UNOとかNANOとかを御持ちの方は”Arduino 簡易オシロスコープ”を試してみては如何でしょうか(互換ボードなら700円程で購入可能です)。
公開URLはこちら。
Arduino 簡易オシロスコープ | 国立大学法人 九州工業大学 情報工学部【飯塚キャンパス】
丁寧に説明されてますので読んで頂ければ問題ないと思いますが、一点だけ注意があります。
”Processing”と言うツールがPCにインストール済みである前提となっていますので、予めインストールしておく必要があります。
以下URLからダウンロードできますので”Stable Releases”から御自分のOS版をインストールして下さい。
使用例:
Arduino にPixy2をI2C接続をしたロボットを大会当日完成させて、車移動中にデバッグしながら会場への移動をする中、全くPixy2が機能しませんでした。
コードを見る限り問題はありません。
”オシロがあれば原因究明ができるかも”と思いながら途中のコンビニでコーヒーを飲んでいると予備部品にArduinoがあることを思い出しました。
簡易オシロスコープを書き込んで5Vを超える測定が無いので1kΩ抵抗を省略してI2Cに直結(マネしないで下さいね)
50ms毎にPixy2の関数を呼び出しているにも関わらずSDA、SCL共に信号出っ放し状態。
I2C規格ではArduino(マスター)がバスをアクセスしていない時に信号がでるのは異常です。
Pixy2の異常?
Pixy2は専用アプリ”PixyMon V2”にて通信規格を設定変更できます。
確認するとSPI(デフォールト)になってました。
Pixy2の通信設定をI2Cにして確認すると
50ms毎にデータが出ています。
無事オレンジボールを認識することができました。
簡易オシロスコープは2ms以下の時間分解能は設定できないのでI2Cのbit列を読んで正しく所望のデータになっているかを確認することはできません。
ですがこの例の様に波形観測ができるだけで、トラブルシューティングの確度は上がります。
オシロスコープの基本的機能がありますので、操作に慣れるのにも良いと思います。
また、簡易オシロスコープに感じる不足を整理しておけば、いざオシロスコープを購入と言う時に必要なスペックに目途を付けることができるかもしれません。